服のコト

vol.270 44/53/73/60



ボクが洋服に目覚めた中学時代、

上通り〜並木坂には、センスの良い古着屋がたくさん並び、

数ヶ月に1回、貯めた小遣いを握り締めては、

お気に入りの古着屋を、端から端まで物色して楽しんだものだ。

あの爆音のBGMと古着臭い店内は、今でも鮮明に覚えている。



一番好きだった古着屋は、

上通りにあった頃の“JUNK STORAGE”だった。



20歳を越えたくらいからシャワー通りの

あるセレクトショップにどっぷりハマるわけだが、

そこでは洋服の知識はもちろん、

永く大切に着こなしていく価値観みたいなものを教わった気がする。


革靴の試着でボロカスに怒られたり、

少々値があるテーラードジャケットを買おうとした際は

キミには早いと止められたりしたものだ。


当時は、このオッサン何言ってんだと怒りをおぼえたが、

今となってみれば、本当に洋服のことが好きなオーナーさんだったんだろうと思う。


あの頃と今って何が違うかと考えると、

やはり「個性」ということに尽きる。

そして、その「個性」は、

単に派手なものを着たり、トリッキーな組み合わせをするのではなく、

基本を知った上での、“崩し”や“外し”にセンスがあった。



街を歩いていても、振り返るほどのお洒落さんはいなくなったな。



ボク自身も、洋服に対する価値観が変わってきていて、

定価で新品を購入するよりも

中古で買って自分に合うようにリサイズする方が楽しくなっている。

最近は、新品で買ってもリサイズは前提だ。



昨日、ちょっと前に購入したジャケットをいつもお願いしている補正屋さんへ。

自分の体型に合わせて、袖丈を左を2.0cm、右を1.5cmだけ詰める作業。

6,000円ほどのジャケットに、補正代は3,300円。

10,000円でジャストサイズのジャケットが手に入ったと思えば安いもんだ。



仕上がりは1週間後。

またお気に入りが増えるな^^



ちなみにタイトルの「44/53/73/60」は、

「肩幅/身幅/着丈/袖丈」の自分の黄金サイズ。

我ながら、キ●ガイですwww




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