パラリンピックの開会式を観ながら、
少し前の取材のことを思い出した。
熊本出身の、切り絵と折り葉の作家、渡邊義紘さん。
昨年末に初の作品集『ORIHA』が出版され、話題になったアーティストだ。
自閉症と吃音がある彼の活動は、お母さんとの二人三脚。
取材はそのお母さんにお話を伺った。
とにかく明るく、社交的な義紘さん。
誰から言われるでもなく、突然始まった折り葉。
はぁーと息を吹きかけ、柔らかくした葉っぱを
ものの数分で動物の姿へ折り込んでいく姿は、
まさに本物のアーティストだった。
取材の最後に、
「私は、“障害者アート”という言葉が嫌いなんです」とお母さん。
たしかに、アートに“健常”も“障害”もない。
目の前にあるアートに共感できるか、感動できるか、ただそれだけだ。
個性って、「違い」だと思う。
デブも、ハゲも、メガネも個性。
手足がないのも、目が見えないのも個性。
それを、変な色眼鏡でカテゴライズすることそのものが間違っているのでは?
そんな大切なことに気づかされた、本当に有意義な時間だった。
まずは、
違うことを認め合うこと。
違うことを愛するが大事なんだと思う。
取材の時にいただいた虎の切り絵は、
一番目立つところにつけさせてもらいました^^