少し心を落ち着けたくて、
久しぶりにこの本を手に取ってみた。
飾った言葉でカッコつけるのではなく、
ごくごくありふれた言葉だけで、
人に気づきを与え、行動させる。
仲畑さんのコピーは、
誰よりボクらの生活のすぐそばにある感覚がある。
コピーライター養成講座の最後の特別講演で、
生の仲畑さんのお話を拝聴することができた。
チャーミングという言葉がぴったりの
素敵なおじいちゃんだったな(←尊敬と敬愛を込めて)
「いつまで現役を続けられるんですか?」
今考えると失礼極まりない質問を最前列からぶつけさせていただいた。
正直、その答えは覚えていない。
生きている以上、言葉をやめるなんてことはないだろうし、
その言葉は、衰えることなく磨かれ続けていくのだろうと思った。
その後すぐに「コピーライターを30人採用する」みたいな
プロジェクトをスタートされて、
やっぱレジェンドは違うなと圧倒されたのを今でも覚えている。
広告業界というところは、
なぜだか横文字を多用した似非業界人によく巡り合う。
しかしながら、人に何かを伝えようとするときに大事なのは、
知識をひけらかすことではなく、
どんな人が聞いても理解ができるように話すことだと思う。
そういった意味で、どんなに経験や実績を積もうと
ただの人間である感覚は忘れてはいけない。
順調な時ほど、初心に戻らねばだな。