ひと言、物申す

vol.167 存在意義の話。


愚痴とかではなく、ここ最近純粋に思っていること。

広告制作に携わっていると、

提案した広告に対して、エンドレスな校正のやりとりが始まることがある。


そこでポイントなのが、

「広告効果を上げるためのブラッシュアップ」なのか、

「単に担当者の好みに近づけるためのゴマスリ」なのかという点。


前者である場合の校正は、時間の許すかぎり追い込むべきだし、

本来、そこまでを考えて提案を行うのがプロの務めであると考えている。


ただ、残念なことに

ほとんどの場合、後者であることのほうが多い。

加えてタチか悪いのが、

こういう時の担当者の「主観」は、

一般的な「客観」と大きくズレているということだ。


もちろん、最終的にクライアントの意向に添うのだが

その際の結果については、正直責任を持つことはできない。


自分が思った通りの広告を、安く作りたいんだったら

わざわざ広告代理店なんかに頼む必要なくないか?


イラレやフォトショはプロだけが使うソフトではなくなったし、

個人でもプロ並みのスキルとスピードを持った人が山ほどいる。

高い金をプロに払わなくても、社内にそういった人材を囲うか、

安価で受けてくれる個人と直接やりとりすればいい。


今の時代、方法なんていくらでもあるんだ。

「周りにそんな知り合いはいない」と片付けるのではなく

コストを落として思った通りに進めたいんだったら、

それくらいの労力は惜しまずにやっていただきたい。


関わる人数が増えれば増えるほど、

時間が短ければ短いほど、

コストは多くかかってしまう。

それって普通に考えて当たり前のことだよね?


逆を返せば、1円でもお金をいただく以上、

プロとして

クライアントの期待を超えるパフォーマンスを心がけるべき。

ボクの場合は、「企画」を通して、いかに「わくわく」を提供できるかどうか。

本当に血が出たら困るが、

血が出るくらいの努力をするのは当然だ。

だってプロだから。


名ばかりの「担当」をクライアントに押し付けといて、

「良い広告」や、企業の「課題解決向けたアイデア」でなく

「不満」ばかりを提供し続けている代理店が多すぎやしないか?


1,000円でも高い、1,000,000円でも安い。

そういった感覚を、クライアントと共有できる人間でいたいと思う。




vol.166 もう一度前のページ

vol.168 BiKE! BiKE! BiKE! 〜買うたで、ネットで〜次のページ

関連記事

  1. ひと言、物申す

    VOL.012 今年の抱負を語らせていただく。

    昨年の経験と学び、反省を今年に活かす。スーパーポジティブな性…

  2. ひと言、物申す

    vol.25 便利なことが、豊かなのではない。

    ファーストフードやファミレスの24時間営業が当たり前になり、…

  3. ひと言、物申す

    vol.086 行かない理由は何ですか?

    今日は、熊本県知事選挙。熊本のトップが決まる日。熊本…

  4. ひと言、物申す

    vol.987 大量生産の弊害

    寝るときに着るTシャツを買いに仕事終わりにユニクロへ。無地で…

  5. ひと言、物申す

    vol.339 プランナー、母校に帰る。

    今日、仕事を早々に切り上げ、そのままボク自身も通っていた小学…

  6. ひと言、物申す

    vol.632 需要と供給

    今日は、朝から看板施工の立ち合いのため朝から熊本駅前の森都心…

2020年6月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

最近の記事

カテゴリー

  1. 家族のコト

    vol.310 RUN KANTA RUN
  2. その他

    vol.1054 オヤジの二度見
  3. 家族のコト

    vol.500 メリハリの女
  4. 食べるコト

    2024お食い初め
  5. 家族のコト

    ピカピカの三年生
PAGE TOP