その他

vol.492 一生、忘れないために。



年に一度、

GWのこの時期になると向かう場所がある。



蘇陽。



目的は、大学時代の後輩の墓参り。

後輩と言っても、正直言葉を多く交わした記憶はない。

彼が同じサークルに一年後輩として入部し、

1ヶ月も経たずに起こった出来事だったから。



急性アルコール中毒。



当時の記憶は断片的にだが覚えている。

しかし、事の重大さをしっかりと理解できたのは

恥ずかしながら、ここ最近かもしれない。



平成13年5月1日、彼がこの世を去った次の年から

震災が起こった2016年を除いて毎年お墓に線香をあげに行っている。

結婚しようが、子どもができようが、そんなことは関係ない。

何があっても自分が死ぬまで続けるつもりでいる。

365日のうちの、たった1日。

行きと帰りの数時間くらいは彼のことだけを考えたい。



実は昨年、いつも通りお墓に手を合わせ、

車で帰ろうとすると、男性に声をかけられた。



「もしかして毎年来ていただいてますか?」

「彼の父です。いつも本当にありがとう。」



帰りの車の中で、涙が止まらなかった。

ボク自身、父親という立場になったからこそわかったことがある。

許されたなんて思ってはいない。

ただ、この言葉の重さを、一生忘れてはいけないと思った。

彼が19歳で亡くなって、19年目の出来事だった。



世の中は厳しい状況が続いている。

ここ数日は、個人的にも良くないことが続いていたのだが、

短い時間ではあったが、

彼と話をしたら、少し心が落ち着いた。



起きてしまった過去を変えることはできない。

ただ、そこ過去を無駄にしない未来にしなければならない。



蘇陽の空は、ずいぶん青かったな。

また来年、会いに来ます。



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