食べるコト

vol.245 オヤジの昼メシ〜日本料理はらぐち〜



仕事でお世話になっている、日本料理のお店が

8月限定のランチをされているということで、

打ち合わせも兼ねてお邪魔してみた。


『日本料理はらぐち』



以前、お弁当をいただいた際にブログにも書いたが、

水前寺にある創業70年以上の老舗日本料理店。

にもかかわらず、驚くほど腰が低くて親しみやすい

料理長と若奥様の人柄に、伺うたびに身が引き締まる思いがする。




五島うどんランチ(1,200円)。

金額だけでいえば、ランチに1,200円は少々高いかもしれない。

ただ、一つ一つの料理の仕事っぷりを見れば、

その金額が安く感じてしまうほど繊細だ。




熊本県の伝統野菜『水前寺菜』のおひたし。

特徴的な色彩と、他にはない食感がクセになる。




生まれて初めていただいた、五島うどん。

細めの麺に、艶があってつるんとしたのどごし。

歯応えも讃岐とは違い、程よい弾力で食べやすい。




追加で注文した、だし巻き玉子。

何度も食べているが、口に入れた途端、毎回気絶する勢いだ。

今回は、できたてをいただいたのだが、

弁当の時とも違う、箸でつかめないほどのふわふわ感。




どうやって作ってるのか尋ねてみたら、

厨房からフライパンを持ってきてくださった。

使い込まれた銅の卵焼き用フライパン。

これでも、まだ使い始めて1年くらいとのことだ。




食後にいただいた、冷たい『緑茶』。

これがねぇ、お世辞でもなんでもなく絶品なのです。




「コーヒーにはお金を出すのに、お茶はタダだと思ってるのはおかしい」

以前、そうおっしゃられた若女将の言葉がよくわかった。

これは、タダで飲んだらダメなやつだ。


何か足りないものがあれば、

24時間営業のコンビニが当たり前のようにあり、

スーパーに行けば、一年中野菜がなくなることはない。

いつでもどこでも連絡はとれるし、

道に迷っても、待ち合わせの時間に遅れても

携帯さえあれば、慌てる必要もない。


でも、それって本当に“豊か”だろうか?


「今を丁寧に生きる」

そんなことを気づかせてくれるのが、はらぐちさんだ。

価格以上の満足感と、素晴らしい時間を提供していただいた。


残念ながら、今月でランチはやめてしまわれるそうだが、

今度はまた、お弁当の方を楽しみたいと思う。





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